株式会社Y's upの不動産業ブログ

どうして駅の近くに戸建てがないのか?
「駅から徒歩5分以内で2階建ての戸建てに住みたいな~。サイトでさがしてみよ~っと」

「えっっっ。ヒット件数0??」

「どうして駅の近くに戸建てを建てないのだろう…あったらすぐ買いたいのに…」

お家探しでこんな経験した方、多いのではないでしょうか。

駅から徒歩数分の戸建てにはなかなか出会えないですよね
実は建てないのではなく建たない”秘密”があるのです。

皆さん一度想像してみてください。
住宅ローンを組んで頑張って買った理想のマイホーム。
周りは自然豊かで夜は静か。快適な毎日を過ごしていけそうです。

そんなある日、隣のお家が取り壊されて看板が立っていました。
次は何になるのか気になってのぞき込むとこんなことが書かれていました。

「〇月〇日 24時間営業カラオケ店 開業」
「〇月〇日 工場開設 稼働日数週4日」
もしこんな張り紙があったらどうでしょうか。。。
想い描いていた静かな住環境は大きく変わってしまいます。

こういった事態を防ぐために建築基準法で定められているのが今回のテーマ
「用途地域制限」になります。

上記の例のような商業施設が静かな住環境の中にあると、浮いてしまいますよね。
もちろん逆も同様で商業施設が駅からすごく離れていると不便ですよね。

こういった皆さんの生活や健康を守るためにもこういった制限が設けられているのです。

そして2階建ての戸建ては第1種低層住居地域という厳しい制限地域に建設されることが多いです。
そのため駅の近く商業施設の近くの戸建てがなかなか見つからないのです。。。

【表① 用途地域制限の特徴】
【図① 用途地域制限のイメージ図】

「そういえば実家の近くにはコンビニがなくて不便だったな」
「駅が近くて、みんなマンションに住んでたっけ」
「団地だったけど病院やスーパーが近くて生活しやすかったな。」等々

皆様ご実家の思い出があるかと思いますが、ご実家も用地地域制限を受けています。

“どうして駅の近くに戸建てはないのか”

不便な生活の裏にある用途地域制限が皆様の生活を守っているのです。

ちなみに横浜市の用途地域制限の内容について令和4年に変更案が提示されましたがご存じでしょうか?
「新型コロナウイルス拡大を契機とし、近隣コミュニティとの関わり方、新たな仕事スタイルなど社会状況の変化を的確に踏まえたまちづくりの推進していく必要がある」と横浜市は回答しております。

令和3年に基本的な見直しの考え方が出されましたが、この都市計画の変更については令和5年以降改めて都市計画素案・都市計画案が出されました。
今後説明会や公聴会が実施される予定です。その後横浜市都市計画審議会の審議を経てようやく変更した都市計画が告示されます。

くわしく知りたい方はこちらの横浜市HPをご参照ください。
https://www.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/kenchiku/toshikeikaku/tetsuduki/youto/

今後用途地域制限が時代と共に変化していけば、あなたの住んでいる街の風景が変わっていくかもしれません。
実は普段の生活に深く関わっているものなのでご興味あれば調べてみるのも楽しいですよ!

不動産というと価格や間取りばかり気にしがちですが、将来の生活を決める大事な大事な選択になります。
詳しく知らないまま不動産の購入・売却をするのではなく、不動産のプロであるワイズ不動産にご相談ください!!

参考資料
・横浜市HP
・都市計画法