2024年09月06日
賃貸管理でよく起こるトラブル事例と対処法を解説!!
騒音やペット無断飼育など、近年増加傾向にあるトラブルが発生した場合、どのように対処すればいいのでしょうか?
賃貸管理で起こりうるトラブル事例の対処法!
・ペットがNGな物件で入居者がペットを飼っていた場合明け渡しを求められるのか?
契約書の禁止条項に該当しても、必ず解除可能とは限らない!
賃貸契約を解除するためには、単に契約違反というだけでなく信頼関係の破壊という要件を満たす必要があります。
しかし、ペットが家族の一員という認識も社会に広がりつつある現在、ペットの無断飼育が信頼関係の破壊に該当するとは言い切れません。
裁判では、ペットの種類、頭数、飼育の実態、契約違反の悪質性、物件や近隣へ具体的にどのような損害が発生しているか等の
具体的な事情を考慮して、契約の解除が相当な事案かどうか判断されます。
・上階住人の足音が響いてうるさいから強く注意してほしい
事実確認、発信源の特定、対応方法の検討は慎重に!!
入居者が受忍限度を超える騒音を発している場合、直ちに騒音を止めるよう求め、程度によっては契約解除、建物明渡請求を検討する事があります。
しかし騒音トラブルの対応方法は慎重に考えなければなりません。人によって音に対する敏感度合いは様々で、被害を訴えている方の
話を鵜呑みにすると、客観的な状況を掴み損ねる恐れがあります。
また、マンションにおける音の伝わり方は単純ではなく、音のする部屋とは全く違う部屋が発信源という場合もあります。
そのため、不用意に犯人と決め付けて厳しく注意してしまうと、余計なトラブルを招くことにもなりえます。
・家賃滞納
家賃滞納も近年増えているトラブルです。一時的に払えない、もしくは必ず払う意思がある場合は待ったほうがいいこともあります。
しかし、明らかに払う意思がなく開き直ってる場合早い対応が必要です。
まずは、電話や催促状、請求書の送付、訪問などで支払いの交渉をしましょう。それでも、応じない場合は、連帯保証人に連絡をして
督促状を送付します。
このような交渉をしても家賃滞納が続くようであれば、強制退去の法的手続きをとるしかありません。
・汚部屋
報道番組でもたまに特集が組まれるような、賃貸物件が汚部屋になってしまうトラブルも少なくありません。
近隣入居者から異臭がする、ゴミがベランダまであふれているなどの、クレームで発覚することが多いトラブルです。
場合によっては、フローリングや壁の腐食、室内設備の故障などのトラブルに発展します。
ただし、たとえゴミであっても入居者の所有物になります。
大家さんであっても勝手に捨てることはできません。そのため、〇〇日までにごみを処分してください、期日までに対応がなければ処分並びに
賃借契約解除を行いますなどの、内容証明郵便を送りましょう。
内容証明を送ってもごみを処分する権利はありませんが、合法的に対応をすることが可能です。
・家賃の値下げ交渉
入居を検討している人や長年住んでいる入居者は家賃の値下げを交渉してくる場合があります。
この場合、家賃を下げる気はないとしてもまずは検討している態度をとりましょう。そして、周辺の家賃相場や共用部分で劣化してる部分はないか確認しましょう。
家賃相場と、同党だったり、設備や共有部分に不具合がなかったりするのであれば値下げの必要はありません。ただし、
設備に不具合があったり管理がずさんだったりするとクレームになってしまうことがあります。
日頃から、値下げ交渉に繋がらないようにきちんと対処をしておくことも大切です。
まとめ
賃貸管理は、文字どおり事業の経営です。
大切な自分の資産を活用して事業を行うのですからまずは賃貸経営のメリット・デメリットの理解に努めましょう。
そして、管理会社任せ、人任せにせず、事業計画を入念に立てて見通しを付けたうえで、賃貸経営をスタートしましょう。
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