日本の豪雪地帯では、建設現場における安全確保が大きな課題となります。
豪雪地帯の建設現場で気をつけたいこと。
実際に行われている対策を知ろう
積雪による作業環境の変化は、思わぬ事故につながる危険性があります。
本記事では、豪雪地帯の建設現場における安全対策について、具体的な事例を交えながらご紹介します。
豪雪地帯の現状
日本では、523市町村が豪雪地帯、201市町村が特別豪雪地帯に指定されています。
豪雪地帯とされるエリアは、例年数メートルを超える積雪が当たり前で、建設業務には大きな影響が生じます。
こうした地域では冬期に工事が中断されるケースも多く、通常期に比べて進行が遅れやすいのが現状です。
また、積雪や低温により、資材の搬入・運搬が困難になることや、現場の足場や機械設備が雪に埋もれて使用できなくなるケースも珍しくありません。
特に道路が積雪で閉鎖されると、緊急の対応が必要な場合でも迅速に動けないことが問題とされています。
積雪時に建設業務で気をつけたいこと
豪雪地帯での作業では、天候や積雪状況を把握し、作業の計画や準備に反映させることが重要です。
積雪・凍結時の作業
まず、積雪や凍結状況によっては作業自体を一時的に中止する判断が求められます。
さらに積雪が融けるタイミングや、雪崩のリスクがある場合も考慮して作業を進める必要があります。
また、豪雪地帯では機材のメンテナンスや点検を特に強化することが重要です。
積雪で埋もれた機械は動作不良のリスクがあるため、日常的に除雪やメンテナンスが欠かせません。
気温が低い日には、エンジンの凍結や燃費の低下にも注意が必要です。
安全性の確保
安全性の確保も不可欠で、転倒や雪崩の危険性があるため、適切な装備(滑り止めの靴や防寒具)の着用が推奨されます。
特に屋根の雪下ろし作業では、滑落防止用の安全装備を使用し、複数人で作業を行うことが望ましいとされています。
また、除雪中には突然の雪崩や落雪にも十分に警戒し、常に周囲の状況に注意を払うことが求められます。
豪雪地帯で実施されている建設業務に関わる対策例
豪雪地帯では、冬期の安全性と効率を高めるために様々な対策が実施されています。
以下はその一例です。
除雪体制の強化
降雪が予想される場合、あらかじめ除雪機を現場周辺に配置しておき、作業開始前に必要な除雪を行います。
特に重機の出入り口や足場を優先的に除雪し、安全な通路を確保します。
また、豪雪地帯では、現場の周囲を保護するためのシェルターや防雪柵を設置することも一般的です。
これにより、雪崩や吹きだまりによる影響を軽減し、作業の安全を確保しています。
雪崩対策の実施
山岳地帯の現場では、雪崩対策として積雪観測や気温測定を行い、異常が見られた場合は工事を一時中断する措置をとります。
また、雪崩の危険性が高い斜面においては、雪崩防止柵や土嚢を設置し、少しでもリスクを減らす努力がされています。
さらに、現場周辺には緊急避難場所を確保し、作業員が万一の際に迅速に避難できるようにしています。
重機の労働災害防止対策
重機などを運転する際には、積雪や氷塊を除去して、視界を確保します。
視界不良の際に、誘導者の位置を確認しやすいように、判別しやすい色彩の手旗や蛍光ベストの着用などが求められます。
豪雪地帯は特別な対策が必要
豪雪地帯の建設現場では、厳しい気象条件が作業に大きな影響を及ぼします。
それに伴うリスクを適切に管理し、安全かつ効率的に作業を進めるための対策が求められます。
積雪状況や天候を常に把握し、必要に応じて作業の中止や計画の見直しが重要です。
また、除雪体制の強化や雪崩対策、防寒対策を実施すれば、作業員の安全を確保しつつ、作業の効率を最大限に引き出すことが可能です。
さらに、柔軟な作業計画を立て、予期しない状況にも対応できる体制を整えれば、豪雪地帯における建設業務を円滑に進めることができるでしょう。