株式会社Y's upの建設業ブログ

屋根修理の詐欺

屋根修理の詐欺に気をつけて!代表的な5つの手口と対策を徹底解説!

屋根修理の詐欺業者が使う代表的な5つの手口

屋根修理の詐欺業者が使う代表的な5つの手口をご紹介します。

  1. 突然の訪問で屋根修理が必要だと不安をあおる
  2. 火災保険で無料修理が可能と言ってくる
  3. 高額値引きキャンペーンを押してくる
  4. 屋根修理業者を装って定期点検に来る
  5. 突然の訪問で無料点検をうたう

オレオレ詐欺と同様に詐欺業者は、マニュアル化されていますのでよくあるパターンを知っておくことが対策にもなります。

次の章からそれぞれ詳しく解説していきますね。

 

【詐欺の手口】①突然の訪問で屋根修理が必要だと不安をあおる

とくに、瓦屋根のお宅が狙われているようです。(瓦屋根が迷いなく、ピンポンするようなマニュアルに詐欺業者はなっているそうです。)

「近所をたまたま通りかかったら、屋根が気になった」、「瓦がズレているのを見つけたため心配になり伝えにきた」

などと言って巧みに声をかけてきます。

また、「屋根のしっくいがはがれている」と言って、しっくいがはがれると雨漏りするという動画まで準備して、

不安をあおってくる場合もあるそうです。

訪問してくる屋根修理業者のすべてが詐欺業者ではないと思いますが、被害に遭わないためには、すべて詐欺業者と思って対応しましょう。

 

【詐欺の手口】②火災保険で無料修理が可能と言ってくる

屋根修理は「火災保険が使える」「無料で修理できる」などと「いかにお得になる話」をしてくる業者がいます。

しかし、世の中、そんな甘い話はありません。

屋根修理で火災保険を使用するには、主に以下の5つの条件があり、それに該当する必要があります。

  1. 風災・雪災などの自然災害である
  2. 修理が必要になって3年以内である
  3. 修理費用が20万円以上である
  4. 必要書類を集めて提出する必要がある
  5. 自分で申請が必要がある

とくに、1、2に関して火災保険会社が疑問を持つと現地に鑑定人を派遣して査定を行います。

該当しない場合は、保険が支払われない場合も多々あります。

また、屋根修理費用の全額を保険で補えるかわかりません。

火災保険で「無料の屋根修理」をうたっている業者には、気を付けましょう

 

 

【詐欺の手口】③高額値引きキャンペーンを押してくる

高額な値引きキャンペーンや人数限定のモニター価格での屋根修理は詐欺の手口であり、注意が必要です。

屋根修理には適正価格があり、材料費や職人の作業費などが主であるため、元来、大幅に値引きできる要素はありません。

もともとの金額提示に大幅な利益を含んでいるか、もしくは値引きした分は材料費や手抜き工事で帳尻合わせすることになります。

 

【詐欺の手口】④屋根修理業者を装って定期点検に来る

自宅で建てたハウスメーカーや太陽光パネルを設置した会社を装って点検に来る場合があります。

全く関係のない業者である場合もあれば、ハウスメーカー・太陽光発電システム会社と連携している業者である場合など、様々なケースがあります。

家を建てたハウスメーカーや太陽光システムメーカーの定期点検であった場合は、社員証や名刺の確認、本社への確認を行うべきです。

ハウスメーカー・太陽光システムメーカーの担当者が何の連絡もなしに、突然訪問するケースはほとんどないため、怪しいと思ったときは一度帰ってもらうように言うことをオススメします。

 

【詐欺の手口】⑤突然の訪問で無料点検をうたう

突然の訪問で無料点検をするからと言って、屋根に登りたがるため、絶対に断るようにしましょう。

屋根に登らせると意図的に壊すことがあったり、すぐに修理が必要で雨漏りになってしまうことを言ってきます。

「この地域のお住まいの方の屋根の無料点検でまわっている」「今は無料の屋根点検のキャンペーンを行っている」と声をかけてくるパターンが多いので、ご注意ください。

これらは点検商法と呼ばれている詐欺商法で、国民生活センターでも注意喚起しています。

屋根は現状を把握していない人が多く、漠然と不安を抱えている人も多いため「無料なら」と点検を依頼してしまうとわなにかかってしまいます。

突然の訪問業者を屋根に登らせることは絶対にやめておきましょう。

 

屋根修理で詐欺に合わないための4つの対策方法

屋根修理で詐欺に合わないための4つの対策方法をご紹介します。

  1. 訪問リフォーム業者を相手にしない
  2. すぐに契約しない
  3. 契約前にしっかり説明を受ける
  4. 工事が終わってから工事代金を支払う

以下、簡単に解説しますね。

 

訪問リフォーム業者を相手にしない

最強の対策は、訪問リフォーム業者を相手にしないことです。

極端な話、居留守とわかるようにして相手にしない方が業者はあきらめます。

業者に会わなければ、詐欺に合うことはありません。

「居留守」はもっとも簡単で、もっとも効果的な対策です。

 

すぐに契約しない

不安があるので、話は聞いてみたいと業者に会った方の対策はすぐに契約しないことです。

業者の提案が納得できて、屋根修理をお願いしようと思っても我慢してください。

通常の業者にとって、返事を1週間程度待つことは苦ではありません。

一方で、詐欺業者は会社からノルマを与えられているので、その日に契約を結びたがります。

大幅値引きや上司を連れてくるなど、いろんな手法でせまってきます。

とにかく、我慢してすぐに契約することはやめましょう。

契約前にしっかり説明を受ける

契約前にしっかりと説明を受けましょう。

屋根のことはわからないことだらけなので、具体的な写真や説明をしっかりと聞いてください。

工事後に「イメージと違っていた」は通用しないので、契約前に疑問を少しでも解消しておきましょう。

 

工事が終わってから工事代金を支払う

工事代金の前払いは、通常ありません。

工事が終わってから工事代金を支払いましょう。

高額な工事の場合は、半額を工事前とか、30%を工事前という方式もありますが、全額はありません。

前払いの契約の場合は、別の業者を検討しましょう。

 

もし屋根修理で詐欺に合ってしまった場合は?

では屋根修理で詐欺にあった場合はどうすれば良いのでしょうか?この章では、詐欺にあったときにするべき2つのことを解説します。

クーリングオフを検討する

クーリングオフとは、訪問販売業者との契約が対象です。(業者を読んだ場合は別です。)

クーリングオフは訪問販売業者との契約を、契約後、8日間以内であれば、無条件で一方的に解約できるという救済方法です。

はがきなどでクーリングオフの通知書を相手の業者へ送り付ければ大丈夫です。

クーリングオフするためのはがきの書き方・送り方はこちらの記事をご覧ください。

 

 

 

どうやって選べば?優良な屋根修理業者の特徴とは?

優良な屋根修理業者の5つの特徴をご紹介します。

  1. 丁寧な説明
  2. しっかりとした見積もり書
  3. 相場ないの修理費用
  4. 近所への配慮
  5. 充実したアフターフォロー

おそらく、訪問販売業者は、全て当てはまらないと思います。

とくに、見分け方として、見積書がポイントになります。

見積書が手書きの場合は、ほぼNGと思ってください。

また、単価と数量がしっかり記載してある見積書である業者を選びましょう。

相見積をしやすくなります。

また、屋根修理の内容をしっかりと説明してくれる業者を選びましょう。

金額が安くても、屋根の不具合が直らなければ意味がありません。

納得するまで、説明してくれる業者が安心です。

 

【まとめ】屋根修理の詐欺は自分に関係ないと思ってはいけません

屋根修理の詐欺業者が使う代表的な5つの手口をご紹介します。

  1. 突然の訪問で屋根修理が必要だと不安をあおる
  2. 火災保険で無料修理が可能と言ってくる
  3. 高額値引きキャンペーンを押してくる
  4. 屋根修理業者を装って定期点検に来る
  5. 突然の訪問で無料点検をうたう

屋根修理で詐欺に合わないための4つの対策方法をご紹介します。

  1. 訪問リフォーム業者を相手にしない
  2. すぐに契約しない
  3. 契約前にしっかり説明を受ける
  4. 工事が終わってから工事代金を支払う

最強の対策は、訪問リフォーム業者を相手にしないことです。

「居留守」はもっとも簡単で、もっとも効果的な対策です。

 

 

おとり物件の見分け方

良さそうな部屋を見つけたので不動産会社に連絡。店舗を訪れて内見を希望すると

「既に入居が決まってしまいました」との返事が……。「せっかく不動産屋さんに行ったのに物件を見られなくて残念だった」、

「その部屋に住む想像をしていたのにがっかりした」と思いますよね。

「本当にその物件はあったのかな?だまされた気分…」「もしかしておとり物件だったの?」と思う人もいるかもしれません。

では、どのようにすれば、「おとり物件」を見分けられるのでしょうか。

 

サイトに掲載されているけど、入居できない「おとり物件」

「おとり物件」とは、不動産ポータルサイト(SUUMOなど)に掲載されているのに、

「現実に存在しない物件」「建物はあるけれども実際には入居できない物件」のことをいいます。SIRE代表取締役の木津さんは「おとり広告やおとり物件は大きくわけて、意図して掲載されているものと、ミスや仕組みによってどうしても生まれてしまうものがある」と解説します。

そもそも、「おとり物件」が生まれる背景には

  • 悪意を持って掲載するもの
  • ミスによってできてしまうもの
  • 仕組みとしてどうしても発生してしまうもの、の3つがあります。

昨今では、架空の物件を掲載するなどの悪意をもったおとり物件は、倫理的な観点やポータルサイトや不動産公正取引協議会の規定等が厳しくなったこともあり、あからさまに行う不動産会社は少なくなりました。

一方で、不動産会社は、契約申し込みが入ったことを知っていてもすぐに取り下げたりせず、来店時に入居が決まったと伝えるということは、現実にはまだあるようです

不動産会社に行くと、「その部屋は決まってしまいました」と言われてしまい「もう決まってしまったの?」「もしかしておとり物件だった?」と不安になる女性のイラスト
契約申し込みが入ったことを知っていてもすぐに連絡せず、来店時に入居が決まったと伝える不動産会社も稀ですが存在します

なぜ「おとり物件」ができる?意図せずにできてしまう理由と背景

 

一方で、意図しないミスやリアルタイムに情報が共有されない不動産業界の構造上、できてしまう「おとり物件」があります。

それを理解するためには、まず不動産会社の種類を知る必要があります。不動産会社には、大きく分けて「元付会社(オーナーから直接物件を預かっている)」と「客付会社(他社から物件情報を収集している)」の2種類があります。

◆オーナーから物件の募集を直接預かっている会社(元付け会社)…不動産の所有者(大家さん)から物件の管理、入居者の募集を直接任されています。そのため、入居希望の申し込みがあったり、契約となれば担当者がポータルサイトから削除できます。

◆他社から物件情報を収集している会社(客付け会社)…元付け会社から情報を取得して掲載している会社。オーナーや元付け会社は、入居希望があっても客付会社にわざわざ「申し込みが入りました」という連絡はせず、客付け会社が確認してはじめて契約状況が判明するため、物件情報を更新・削除するまでにタイムラグが発生します。

 

ミスによってできてしまうおとり物件

上記の不動産会社の種類を把握したうえで、2つのパターンをご紹介します。
まず1つ目は成約済みの物件を削除し忘れたケースです。「自社で管理していてすでに成約済みとなった物件を削除し忘れた」「リアルタイムの成約状況を把握せずにインターネット広告を掲載してしまった」というミスにより、おとり物件になってしまうのです。

各社システムも異なり、更新頻度も異なるため、自社システムで削除していても、数日はポータルサイトに反映されず、そのまま掲載されていることもあるのです。

 

仕組みとしてどうしても発生してしまうもの

2つ目は業界の構造上の理由でどうしても発生してしまうケースです。

各ポータルサイトや不動産公正取引協議会の規定では、この掲載物件の情報更新頻度は1週間と定められていることから、最大1週間は気づかずに掲載を続けてしまうことになります。そのため、実際には入居申し込みがあったとしても情報が共有されず、あらためて物件確認をしたらすでに決まっていた、ということが発生してしまうのです。
※掲載している物件の募集がまだ行われているかどうかを、客付会社から元付会社にすることを、「物件確認」といいます

「特に1月から3月の繁忙期は、数分前まで募集していた物件にタッチの差で入居申し込みが入ってしまうことがよくあります。そのため店頭で『この物件、決まってしまったんですよ』といわれたとしても、借り手の立場では、悪意によるものなのか、ミスなのか、構造上のものなのか、見分けたり、見極めたりするのは非常に難しいといえます

おとり物件に振り回されない、4つの見極め方と知っておきたい対処法

では、おとり物件にまどわされずに、理想の部屋と出合うにはどうしたらいいのでしょうか。お部屋を探している人ができる4つの見極め方と、1つの対処法をご紹介します。

(1)電話やメールの問い合わせ時点で、物件の募集が終了した場合、知らせてほしいと念を押す

不動産会社にメールや電話で問い合わせをしたときに、「物件の募集が終了したら知らせてほしい」とあらかじめ念押ししておきます。募集が終了していれば来店しない、見学しないという気持ちをしっかりと伝えて、「この物件が気に入っているから見学したいんだ!」という姿勢を見せておくのです。

また、内見の約束をしている当日の朝に、問い合わせた物件がまだ募集しているかどうか確認する手も有効です。

この方法であれば希望物件をその日にきちんと見学することができます。

(2)物件に現地集合して、内見の約束をする

不動産会社の店頭に来店後にお部屋の内見をするのではなく、物件の現地で集合し、内見の待ち合わせをしておけば、「すでに決まってしまった」という状況にならずにすみます。

ただし現地集合で道に迷ってしまう可能性もありますし、周辺環境などのガイドを受けることはできません。

また、店頭で他のおすすめ物件の提案を受けられる機会を失ってしまうので、注意も必要です。

不動産会社と現地集合で内見する方法を表したイラスト
不動産会社の担当者とは物件前で集合し、内見する方法もあります

(3)複数の会社に問い合せする

同じ部屋を複数の会社が取り扱っている場合、1社に問い合わせてみて、不安になるようなやりとりであれば、別の不動産会社に問い合わせしてみてもよいかもしれません。

ただし、複数人のスタッフの時間をとることになるため、モラルとしてはあまり良い手段ではありません。

 

(4)信頼できる仲介会社を選ぶ

問い合せのたびに会社を変えるのではなく、案内してくれる会社を絞り、担当者と信頼関係を築く方法もあります。時期を区切らずよい部屋に出合いたい人や、ていねいに、満足いくお部屋探しをしたい人におすすめです。

ただし、期間や時間が必要になるため、「○月末までに引越し」などの期限が決まっている人は使えません。

早めの行動と、情報収集、決断スピードが家探しのカギ

好条件の部屋や希少価値の高い物件は、インターネットに掲載されるとすぐに入居申し込みが入ります。

特に部屋探しをする人が増える1月~3月は希望者が集中するため、一段と競争が激しくなります。まずは不動産ポータルサイトなどでしっかりと情報収集と検討、リサーチを行い、自分の希望条件をクリアにしておきましょう。

また、物件見学をするときは「その物件があいていれば絶対に契約する」と気合いを伝えておくと、不動産会社の担当者も親身になってくれます。

特に繁忙期は即決する人が多いので、早め早めに行動するとともに、不動産会社を味方につけるとよいでしょう。

【まとめ】
客を来店させるおとり物件。
内見前に確認することで、防ぐことはできる。サイトに掲載されているけど、入居できない「おとり物件」。悪質なものは減っている

申込状況がリアルタイムに情報共有されない不動産業界の構造上、生まれてしまうことがある

内見前に「募集が終了したら教えてください」と伝えることで、無駄足を踏まなくて済む

物件見学後はすぐに申し込みをするなど、スピード感をもって決断することが大切

賃貸のエアコン交換

入居者とのトラブルでお悩みの大家さん必見!

築古物件の古い設備の交換を希望されたら?

物件の築年数が古くなると、設備の古さも目立ちます。壊されているわけではなくまだ、十分に使用できるものであっても

最新設備との性能の違いは一目瞭然です。

 

今使用している設備が明らかに故障しているとわかる場合には、交換もやむ負えないでしょう。問題となるのは、

故障はしていないけれど設備が古いのが気になるので、新しいものに交換してほしいという入居者からの要望です。

こんな時、大家さんはどこまで入居者の意見を聞き、受け入れるべきなのでしょうか?

 

 

基本的に大家さんは交換する義務はない

結論としては、古いからというだけで、大家さんが設備を交換する必要はありません。その理由と、交換を検討すべき状況に

ついて以下で説明していきます。

 

故障していない場合は義務ではない

賃貸物件は、築年数や設備などのグレードに応じて賃貸を設定しており、入居者もそれを

承知しているうえで賃貸契約を結んでいます。そのため、グレードを上げるための設備交換をお断りする事には何の問題もありません。

ただし、設備の交換を断ることで入居者との間にわだかまりができ、退去につながることもります。

よほど立地が良く入居希望の多い物件では問題ありませんが、そうでない物件であれば設備を一新して入居者の満足度を高めるのも一案でしょう。

特に、長期にわたって居住している入居者の意向には慎重な対応が求められます。

 

また、大家さん側での交換はできないけれど入居者がどうしてもいうときは場合には、入居者負担で交換してもらうという方法もあります。

 

・古設備を交換するなら故障する前に!!

2020年4月、民法改正により第611条賃借物の一部滅失等による資料の減額等の内容が賃料減額請求制度に変更されました。

 

賃借物の一部が故障により使用できなくなった場合、入居者に過失がなければその分の家賃を減額できるというものです。

日本賃貸住宅管理協会が作成したガイドラインでは、ガス給湯気の故障によりガスが使えない場合、4日目から日割りで10%家賃が減額されます。エアコンが作動しない場合は4日目以降、1か月あたり5000円の家賃減額となります。

設備に関して不調の訴えがあった場合には、早めに現地を確認し、故障によって家賃が減額になる前に、修理・交換をするようにしてください。

 

設備工事の費用相場はどれくらい??

例えば、エアコンの設備費用は、14畳までの広さであれば1万円前後が目安となります。ただし、2階以上の階でベランダがない

物件の場合には別途室外機の壁掛け工事が必要です。足場の有無によって、かかる費用は異なります。

配管の化粧カバーは、必須ではありませんが野外の場合はカバーをすることで配管の劣化防止にも繋がります。

長さ2~3メートルで5000円程度です。

このほか、電圧を切り替えたり、ブレーカーを交換したりする必要がある場合には電気工事が必要です。

費用としては数千円から1万円程度です。ベランダがあれば、エアコン本体、標準取付工事2万円程度で設置できると考えていでしょう。

 

まとめ

築数年がたち建物が古くなると、入居者から壊れていない設備の交換を求められることも出てくるでしょう。

そんな時、入居者の要望に応えるべきなのか、どのように立ち回るべきなのか、大家さんとしてこの記事を参考にご一考

いただければと思います。

基本的には、その時のタイミングや状況、費用対効果に応じて判断することになりますが、入居者負担で設備を交換する際は

残置物が後々トラブルの元になることも少なくありません。退去時取り扱いについて、費用負担なども含めきちんとルールを定めて

置くことが大切です。

 

 

 

工事中の防火対策

工事中の建築物への防火対策について

工事中の建築物における火災を防ぐために

平成30年7月26日に東京都多摩市で発生した新築工事中の建築物の火災では、死者5名、負傷者42名の被害が発生しました。

また、令和4年10月25日には川崎市役所新本庁舎新築工事現場で火災が発生しました(逃げ遅れ、負傷者等なし)。

工事従事者の皆様へ

今後、類似の火災の発生を未然に防ぐために、これから工事を実施する関係者の方は、防火安全対策を徹底していただきますようお願いします。

工事
作業中

防火安全対策

現在、工事中の建築現場等で作業をされている方は、次のとおり防火安全対策を徹底して、日頃から出火防止を心掛けましょう。

  1. たばこ、火気管理等の出火防止対策について再度確認しましょう。特に可燃物の近くで火気を取り扱うことは危険ですので、出火防止対策を徹底しましょう。※
  2. 消火器が適切に配置されていることを確認し、消火訓練等により消火器を用いた初期消火方法を習得しましょう。
  3. 火災時の避難が迅速かつ円滑に行えるように、避難訓練等を実施して、火災を知らせる方法や、避難経路を再確認しましょう。
  4. 火災の際に迅速な119番通報が行えるように、通報訓練等を実施して、通報方法を確認しておきましょう。

※建築工事現場で使用されている断熱材等の可燃物に、作業中の火花が着火する火災が発生しています!

 

新築工事中の建築物にも防火管理が必要です!

防火管理者の選任及び消防計画の作成について

消防法施行令等に基づき、一定規模以上の新築工事では、工事現場の作業管理、工事に関する物品管理等に係る管理権原を有する工事の受注者等の管理権原者が防火管理者を選任し、選任された防火管理者は、消防計画を作成し、管轄する消防署に届け出ることが義務付けられています。

防火管理者を選任しなければならない建築物

外壁及び床又は屋根を有する部分が次の1、2、3に定める規模以上である建築物であって、電気工事等の工事中のもののうち、収容人員が50人以上のもの

※収容人員とは、工事作業員等の従業員の数で、工事期間中で1日の従業員の数が最大となる数

  1. 地階を除く階数が11以上で、かつ、延べ面積が10,000平方メートル以上
  2. 延べ面積が50,000平方メートル以上
  3. 地階の床面積の合計が5,000平方メートル以上

たばこ火災を防ぐために

たばこ火災は、毎年、市内における火災原因の上位です。

休憩中のタバコが原因にならないように心がかけましょう。

たばこを吸う時や捨てる時は十分に注意し、絶対ポイ捨てをしないなど喫煙マナーを守りましょう!

たばこ火災は日頃の心掛けで防ぐことができます!

たばこ火災の現況

火災原因の上位を占めています

たばこ火災は過去10年間、火災原因の3位以上で、火災総件数の約15%を占めている。

たばこ火災は、過去の火災原因の1位~3位と常に上位にあり、火災総件数の約15%を占めています。(平成26年~令和5年の間)

死者の割合が高い

過去10年間の死者数(たばこ火災による死者23人、その他の出火原因による死者69人)

火災による死者のうち、約25%がたばこ火災によって発生しており、死者の割合が火災件数の割合よりも高くなっています。(平成26年~令和5年の間)

たばこから何に燃え移る?

1位:ごみ類
2位:ふとん、座布団、寝具
3位:紙屑、わら屑
(平成26年~令和5年の火災統計から抽出)

たばこ火災の原因

不適当なところに捨てる

  • 消えたことを確認せずに室内のごみ箱に捨てたことにより出火
  • 消えたことを確認せずにビニール袋にほかのゴミと一緒にして、ごみ置場に出してしまったため出火
  • 河川敷や空地などで火のついたたばこを投げ捨てたため、枯葉等に燃え移り出火

火源が落下する

  • くわえたばこで室内を動き回って、火種が布団やカーペットに落下したことに気付かず外出したため、出火
  • 灰皿に置いたたばこが落下したことに気付かず、布団や紙類に着火し出火

たばこによる火災にならないために

専用の灰皿を使用

空き缶や空き瓶など燃えない素材の容器を灰皿代わりに使用する方もいますが、できるだけ専用の灰皿を使用してください。ペットボトルやカップ麺の空き容器は絶対に使用しないでください。

灰皿に水を張り、確実に消火

灰皿には水を張って使用する

灰皿等に押し付けての消火は不十分なことが多く火災の原因となっているため、灰皿に水を張ったり霧吹きや水を掛けることにより、確実に火が消えたこと確認してください。

灰皿に吸い殻をためない

吸殻をためた灰皿からの出火

きちんと消火された吸い殻が着火物(燃え草)となります。また、吸い殻がたまっていることにより、きちんと消火しにくくなるので、面倒でも水につけるなどして消火を確認できた吸い殻は片づけましょう。

寝たばこは絶対にしない!

寝たばこをする高齢者

寝たばこ(布団の上で寝転びながらたばこを吸うこと)をしないようにしましょう。また、喫煙場所を決め、決まった場所(燃えるものが少ない場所)でたばこを吸うようにしましょう。落ちた火種から出火する場合もあります。

屋外での喫煙は喫煙所で、ポイ捨ては厳禁!

道路などで喫煙し、側溝や空き地に吸い殻を捨てないようにしましょう。指定された喫煙場所で喫煙し、吸い殻はきちんと処理をしましょう。車などから投げ捨てるのもよくありません。中央分離帯の枯れ草や道路脇のゴミなどが燃えることもあります。

たばこ火災の特徴

たばこ火災の大きな特徴として、「無炎燃焼」があります。

無炎燃焼とは、言葉どおり炎を伴わずに燃えている状態のことで、長い時間にわたっていぶすように燃え続けますので、燃えていることに気付きにくい傾向があります。また、密閉された空間では、人体に有毒な一酸化炭素を発生させることもあります。

布団の間に挟まったたばこから無炎燃焼により焦げた布団

たばこの火種が綿布団に落下したことにより無炎燃焼が発生すると、徐々に燃え広がって、より燃えやすいものに触れた時に一気に有炎となり、燃え上がることがあります。

布団に挟まったたばこによる無炎燃焼のイラスト

住宅用火災警報器を設置しましょう

たばこ火災は、煙が発生してから発火するまでに時間が掛かるため、早期に発見すれば簡単に消火できます。
少しでも早く火災に気付くため、必ず住宅用火災警報器を設置しましょう!

 

床段付き賃貸!

家族で暮らすなら床暖房付きの賃貸で!床暖房がある賃貸物件のメリット・デメリット

床暖房

室内の湿度の変化をおさえ、部屋を足元から暖めてくれる床暖房。

乾燥が抑えられ、お手入れも簡単!更に騒音対策としても有効だってご存じでしたか?

子育て世代のみならず高齢者や身体の不自由な方と同居されている場合には、ぜひ床暖房を検討してみてください。この記事では、床暖房のメリット・デメリットに加え、種類や効果的な使い方をご紹介します。

床暖房とひとくちに言っても「どんな種類があるかわからない」「電気代が高いんじゃないの?」と疑問の方にぜひ読んでいただきたいです。

床暖房の種類

まず、床暖房は大きく分けて「電気式」と「温水(ガス)式」の2種類があります。それぞれどんな特徴をまとめました。

 

電気式

電気式は、床下に張り巡らせた電熱線のヒーターに電気を通し、床を温めます。ヒーターはフローリング材の下に張られており、その下には断熱材や下地が敷かれています。その一方で、温水(ガス)式と比べて温まるまでに時間がかかるといったデメリットがあります。ひと月あたり約2,800円〜6,100円の電気代がかかります。

温水式と比較すると月々の費用がやや高い傾向です。日本では最も馴染みのあるタイプで、場所による温度ムラができにくいメリットがあります。頻繁に電気のON.OFFがある場合は、電気式がいいでしょう。電気代が心配という方は、深夜に蓄熱しておくタイプがおすすめです。

 

温水(ガス)式

温水(ガス)式は電力でお湯を沸かす「温水式電気床暖房」、ガスでお湯を沸かす「温水式ガス床暖房」の2種類があります。電気式よりも新しいタイプで、温まるまでの時間が早く、維持費が安いのが特徴です。

 

床暖房のメリット

では、実際に床暖房付きの賃貸を借りた場合はどのようなメリットがあるのでしょうか。以下で見ていきましょう。

 

床から部屋全体を暖めてくれる

床暖房は床で暖められた空気が上昇するため、部屋全体を暖めてくれます。エアコンで頭がぼーっとするのは、上に空気がたまったままになるためです。

床暖房は下からの暖まるので頭がぼーっとしにくいメリットがあります。読書や勉強などにぴったりなので子どもの勉強部屋に取り入れたいですね。

 

冬場でも乾燥しにくい

冬場にエアコンをつけていると肌や空気の乾燥が気になります。寝起きの喉がガラガラだったり風邪をひきやすかったりしますよね。

床暖房はエアコンのように大きな気流をつくりません。そのため、エアコンよりも空気を乾燥させにくく、肌からも水分をあまり奪わないのです。

風が直接体に当たることもないので、だるさを感じにくいのもメリットです。乾燥肌や冬場に喉が枯れやすい方におすすめなのはもちろん、加湿器の出番も減るのでその分コストも浮くでしょう。

床暖房のデメリット

メリットの多い床暖房ですが、一部デメリットもあります。どのようなものがあるのか、以下で見ていきましょう。

 

光熱費がかかりやすい

エアコンなど他の暖房器具に比べて、床暖房は光熱費がかかりやすい傾向にあります。特に電気式の床暖房は温水(ガス)式の床暖房に比べてランニングコスト(維持費)が高いです。、オール電化やエコキュートを取り入れている賃貸であれば電気代が抑えられるでしょう。

その点、温水(ガス)式の床暖房は循環水を使って床を暖めるため水道代もあまり変わらず、安い料金プランに入ることで光熱費を下げられます。

思ったより光熱費がかからないこともあるので、候補のお部屋が決まったら事前にいくらかかりそうか確認してみましょう。

 

低温やけどに注意

低温やけどは、44~50℃程度の温度に長時間触れることで起こるやけどです。床暖房はちょうどこの温度に近くなりやすく、うっかり寝落ちてしまったりすると低温やけどをしてしまうことがあるので注意が必要です。

暖かいからと乳児をそのまま床暖房の上に寝かせていたり、ハイハイ中の子どもをずっと放っておいたりすると、知らないうちに低温やけどをしてしまうことも。対策としては、40℃前後で温度を安定させられる温水(ガス)式の床暖房を選ぶとよいでしょう。

 

床暖房の効果的な使い方

実際に床暖房を使うとき、より効果的にお部屋が温まる方法がいくつかあります。以下でその方法を見ていきましょう。

 

家具の置き方を工夫する

  • 床暖房を効率的に使うためには、カーペットを敷かないようにする
  • テーブルや椅子を脚のあるタイプにする

このように家具の置き方を工夫することが大切です。カーペットや脚のない家具(床面を隠す家具)は、床からの輻射熱や熱伝導をさえぎるため床暖房の効果を減らしてしまいます。

効果を最大限発揮させるためには、カーペットは敷かず、床をあまり隠さない脚付きの家具を置くようにすると効率的にお部屋を暖められます。

 

他の暖房器具との併用方法

床暖房はスイッチを入れてから部屋が温まるまでに時間がかかりがちです。とはいえ、設定温度を上げると光熱費がかさみ、低温やけどもしやすくなってしまいます。

そこで、最初はエアコンやファンヒーターも併用して部屋を暖めるのがおすすめです。床暖房は一度温度が安定すると省エネ運転に切り替わることが多く、最初に他の暖房器具も使って一気に部屋の温度を上げてしまう方が、光熱費も節約できます。

特に石油やガスを使ったファンヒーターはすぐ熱風を送ってくれるうえ、エアコンと違って下から暖めるので、床暖房との相性も抜群です。

 

まとめ

この記事では、床暖房の種類やメリット・デメリットに加え、効果的な使い方についてもご紹介しました。「憧れの暖房器具」というイメージも強い床暖房ですが、種類や使い方を選べば、思ったより安いコストで使えることも。

引っ越したい地域やご家族のライフスタイルを踏まえると、床暖房付きの賃貸に住む方が良い場合もあるでしょう。家族で暮らす賃貸物件をお探しの際は、ぜひ床暖房付きのお部屋も探してみてはいかがでしょうか。

外壁塗装の虫対策!

 

外壁塗装をこれから行う予定だという方や、数年後に行うことを検討中だという方にとって、
まさか工事後に虫が寄ってきやすくなるなんて思いませんよね。
せっかく、綺麗にしてもらったのに外壁に虫がくっついていたらガッカリですよね・・・

しかし、どんなにベテランの職人さんであっても、
外壁塗装後に虫が付着してしまうのを完全に防ぐのは意外と難しいんです。
よくある事例としては、塗装後の乾燥時間の間に虫が付着してしまってそのまま乾くパターンです。

 

なぜか上塗り後に寄ってくる虫たち。
外壁塗装後にこのような事態になってしまったとしても職人さんが綺麗に対策してくれるので安心ですが、
我々からしたら、どうにか予防できないかと思ってしまいますよね。

 

これからそんな外壁塗装における虫対策について、
いくつかの方法をご紹介させていただきたいと思います。
では、見ていきましょう!

虫対策その1,職人さんによるペーパー補修

外壁塗装後は、必ず塗料を乾燥させる時間を設けます。
しかし乾燥させる前に、虫が付着してしまうというパターンがよくある事例ですね。
仮に、しっかりと乾燥していない状態で虫が付着すると、外壁に黒い斑点がついているように見えてしまいます。
このような場合の対策ですが、職人さんが塗装後にペーパーを当てて補修します。
この時、一気には吹かずに慎重に少しずつ進行するようにします。

 

虫対策その2,水性塗料に変更する

外壁塗装や屋根塗装で使用される塗料には、油性塗料と水性塗料の2種類があります。
このうち、水性塗料に関しては油性に比べて、虫が寄り付きづらい傾向があります。
可能であるならば、水性塗料を使用するという方法もあるかと思います。

 

虫対策その3,虫が寄りにくい色を使用する

そもそも、外壁の色によっても虫が寄りづらかったり、寄りやすかったりします。
これは、虫の種類などによっても変わってくると思いますが、
カブトムシなどの甲虫類は白を認識できるのに対して、蝶などは紫外線や赤外線も見えるようです。
また、蜂も蝶と同様のようですが、赤や紫と言った色は見え難いとされています。

 

また、蝶や蜂は特に黄色をハッキリと認識します。
そのため、黄色やオレンジといった色は虫を寄せやすいと言えるでしょう。
実際に、外壁をこのような色にする事例はあまりないとは思いますが、黄色味がかったカラーをご希望の場合には注意が必要です。

虫対策その4,LEDライトに変更

虫は紫外線を認識すると先ほどご説明させていただきました。
そのため、太陽光や月明かりに反応したり、光によく集まっているのを目にすると思います。
そういえば、夜の公園に設置されている外灯に多くの虫が集まっているのを目にしますよね。

このような虫の特性を理解すると、
屋外にライトを設置する場合や屋内の蛍光灯などをLEDのものに変更すると酔ってきづらくなります。
特に1回にお住いの方でベランダや庭、玄関先にライトを設置しているような場合には一度、LEDに変えてみてはいかがでしょうか?

虫対策その5,防虫塗料を使用する

以前から、シロアリやキクイムシのような害虫対策の防虫塗料は発売されていましたが、
外から寄ってくる虫対策となる塗料はありませんでした。
しかし、なんと関西ペイントさんから虫除け塗料「アレスムシヨケクリーン」なるものが最近は発売されています。

この塗料は、
外壁塗料とは異なり、虫除け効果のあるもので、室内の壁やバルコニーの壁、
そして玄関周りなどにも使用できるようです。
ちなみに、塗装後は白いですが、時間が経つと透明になります。

 

虫除け効果のある虫として、
ユスリカ、ウンカ、ヨカバイ、チョウバエ、キイロショウジョウバエ、蛾、羽アリ、白アリ、ハチ、クモ、カメムシ、
ブヨ(ブユ)、アブ、タンスの虫らが挙げられています。
真夏など、小さな虫が増える時期には屋内でも活躍してくれそうです。

外壁塗装に虫が付着する理由とは?

・外壁塗装後に虫が付着する理由

ここまで外壁塗装における虫の付着に関する対策方法についてご紹介させていただきました。
では、なぜ虫が外壁に寄ってくるのでしょうか?
その理由について知ることも大切です。

ここで、ハッキリとした理由についてご説明したいところですが、
実は、明らかにはなっていないようなんです。
しかし、虫が外壁塗料に含まれている水分やシンナー・トルエンなどに反応して寄ってきている可能性が示唆されています。

外壁塗装後に虫が付着してしまう、
虫が寄ってきてしまうハッキリとした理由はないものの、解決するための対策方法はいくつかあると思います。
完全な方法ではないものの、少なからず効果はあるものです。
是非、今お悩みの方は事前にチェックしておきましょう!

外壁の虫対策には色や光で対抗しよう!

結局のところ、虫は色や紫外線などに反応して寄ってくることが分かりました。
そのため、白や青、紫など紫外線を反射させやすい色を採用した外壁には虫が集まりやすい傾向にあります。
したがって、外壁の色を決定する時から虫対策を頭に入れておくとベストかと思います。

また、
先ほどもご説明した通り、紫外線をほとんど出さないLEDライトに変更することで、
虫が寄ってこなくなったという事例もたくさんあります。
まずは、すぐにできる対策から始めるというのがオススメです。

外壁塗装における虫対策についてまとめ

今回は、外壁塗装後に虫が付着してしまう、虫が寄ってきやすくなったというお悩みを抱えた方に向けて、
どのような対策方法があるのかをご紹介させていただきました。
少しは解決の糸口は見つけられたでしょうか?

大家さん必見!よくあるトラブル対策

賃貸管理でよく起こるトラブル事例と対処法を解説!!

 

騒音やペット無断飼育など、近年増加傾向にあるトラブルが発生した場合、どのように対処すればいいのでしょうか?

賃貸管理で起こりうるトラブル事例の対処法!

 

・ペットがNGな物件で入居者がペットを飼っていた場合明け渡しを求められるのか?

 

 

契約書の禁止条項に該当しても、必ず解除可能とは限らない!

賃貸契約を解除するためには、単に契約違反というだけでなく信頼関係の破壊という要件を満たす必要があります。

しかし、ペットが家族の一員という認識も社会に広がりつつある現在、ペットの無断飼育が信頼関係の破壊に該当するとは言い切れません。

裁判では、ペットの種類、頭数、飼育の実態、契約違反の悪質性、物件や近隣へ具体的にどのような損害が発生しているか等の

具体的な事情を考慮して、契約の解除が相当な事案かどうか判断されます。

 

・上階住人の足音が響いてうるさいから強く注意してほしい

事実確認、発信源の特定、対応方法の検討は慎重に!!

入居者が受忍限度を超える騒音を発している場合、直ちに騒音を止めるよう求め、程度によっては契約解除、建物明渡請求を検討する事があります。

しかし騒音トラブルの対応方法は慎重に考えなければなりません。人によって音に対する敏感度合いは様々で、被害を訴えている方の

話を鵜呑みにすると、客観的な状況を掴み損ねる恐れがあります。

また、マンションにおける音の伝わり方は単純ではなく、音のする部屋とは全く違う部屋が発信源という場合もあります。

そのため、不用意に犯人と決め付けて厳しく注意してしまうと、余計なトラブルを招くことにもなりえます。

 

・家賃滞納

家賃滞納も近年増えているトラブルです。一時的に払えない、もしくは必ず払う意思がある場合は待ったほうがいいこともあります。

しかし、明らかに払う意思がなく開き直ってる場合早い対応が必要です。

まずは、電話や催促状、請求書の送付、訪問などで支払いの交渉をしましょう。それでも、応じない場合は、連帯保証人に連絡をして

督促状を送付します。

このような交渉をしても家賃滞納が続くようであれば、強制退去の法的手続きをとるしかありません。

 

・汚部屋

報道番組でもたまに特集が組まれるような、賃貸物件が汚部屋になってしまうトラブルも少なくありません。

近隣入居者から異臭がする、ゴミがベランダまであふれているなどの、クレームで発覚することが多いトラブルです。

場合によっては、フローリングや壁の腐食、室内設備の故障などのトラブルに発展します。

ただし、たとえゴミであっても入居者の所有物になります。

大家さんであっても勝手に捨てることはできません。そのため、〇〇日までにごみを処分してください、期日までに対応がなければ処分並びに

賃借契約解除を行いますなどの、内容証明郵便を送りましょう。

内容証明を送ってもごみを処分する権利はありませんが、合法的に対応をすることが可能です。

 

・家賃の値下げ交渉

入居を検討している人や長年住んでいる入居者は家賃の値下げを交渉してくる場合があります。

この場合、家賃を下げる気はないとしてもまずは検討している態度をとりましょう。そして、周辺の家賃相場や共用部分で劣化してる部分はないか確認しましょう。

家賃相場と、同党だったり、設備や共有部分に不具合がなかったりするのであれば値下げの必要はありません。ただし、

設備に不具合があったり管理がずさんだったりするとクレームになってしまうことがあります。

日頃から、値下げ交渉に繋がらないようにきちんと対処をしておくことも大切です。

 

まとめ

賃貸管理は、文字どおり事業の経営です。

大切な自分の資産を活用して事業を行うのですからまずは賃貸経営のメリット・デメリットの理解に努めましょう。

そして、管理会社任せ、人任せにせず、事業計画を入念に立てて見通しを付けたうえで、賃貸経営をスタートしましょう。

 

施工管理と現場監督の違い

施工管理と現場監督の違い

施工管理と現場監督の違い

冒頭でも述べた通り、施工管理と現場監督に大きな違いはありません。

ただ、現場監督が作業員への指示や資材の発注など、現場での仕事が多い一方で、施工管理は現場以外にも「事務作業」「クライアントとのやり取り」などの作業もおこないます。

つまり、施工管理と現場監督の違いを強いて挙げるとするならば「業務内容」「業務の幅」にあると言えるでしょう。

逆に共通するポイントとしては「現場のスケジュール管理をおこなう」「現場の職人や作業員に指示を出す」などがあります。

施工管理も現場監督も未経験OK

施工管理と現場監督は、未経験でも十分に目指せます。実際、未経験者でも積極的に受け入れてくれる会社は多いです。

しかし、施工管理と現場監督は、現場全体を指揮したり、豊富な知識を持つ職人とコミュニケーションをとったりする必要があるため、十分な専門知識とスキルを要します。そのため、未経験からのチャレンジは正直なところ難易度は高いです。

とはいえ、施工管理で必要なスキルや知識は、現場で経験を積めば誰でも習得が可能なため、難しく考える必要はありません。

「施工管理を目指したい」「現場監督になりたい」という人は、まず仕事内容について理解することから始めるとよいです。

施工管理(現場監督)の仕事内容

施工管理(現場監督)の仕事内容

施工管理(現場監督)の仕事内容は下記の通りです。

  1. スケジュール作成
  2. 現場の調整
  3. 予算の管理
  4. 現場の雰囲気づくり
  5. 安全管理
  6. 事務管理

それぞれの仕事内容について分かりやすく解説します。

1.スケジュール作成

スケジュールの作成は、建設現場で最も重要視されている仕事となっています。スケジュール通りに工事を進め、工期内に現場を完成させることは「顧客の信頼アップ」「コストの削減」などにつながるためです。

そのため、施工管理は、効率的かつ無理のない工期スケジュールを作成しなければなりません。

具体的には「週間工程」「月間工程」「全体工程」という段階ごとのスケジュールを組んだうえで定期的に打ち合わせなどをおこない、工期までに現場を完成させます。

2.現場の調整

施工管理と現場監督は、現場を完成させるために必要な機材・材料、人員などの調整もおこないます。

建設現場では、悪天候や作業ロスなどによるトラブルが付きものですから、施工管理は常に、人員や機材を調整します。

加えて、安全な作業に必要な機材や人員を確保することも大切な仕事の一つです。H3 3.予算の管理

決められた予算の中に収まるように工事の進行を管理するのも施工管理の仕事です。

たとえば、作業の進捗が遅れている場合「人件費」「機材のレンタル費」などの経費が追加で必要になります。そういった追加の経費が予算内に収まるかどうかを判断したり、調節したりするのが主な仕事です。

また、現場でかかる費用とは別に、会社運営にかかる「減価償却費」「維持費」などは一般管理と呼ばれ、会社によっては施工管理が管理をおこないます。

4.現場の雰囲気づくり

現場では、職種の異なる大勢の人が関わり合いながら仕事を進めています。一人ひとりが異なる価値観を持ち、任命された仕事を遂行しているのは建設現場ならではの特徴でしょう。

そんな多様な考えをもった人が大勢いる現場で、円滑に工事を進めるために必要なのが「雰囲気づくり」です。

普段からさまざまな人とコミュニケーションをとり、信頼関係を深めることで工事がスムーズに進みやすくなります。命の危険と隣り合わせでもある現場では、必要不可欠な仕事の一つと言えるでしょう。

5.安全管理

現場には人より大きい重機や高所など、命に関わるような危険が数多く潜んでいます。現場監督や施工管理は、こういった危険から作業員を守らなければなりません。現場を指揮する人にとっては非常に大切なミッションと言えるでしょう。

たとえ工期内に現場を完成させたとしても、重大なケガ人を出してしまうと「業務クオリティが低い」とみなされます。

危険から身を守るためのルールは各現場によってすでに設定されているため、施工管理や現場監督はそのルールを遵守させることが主な業務です。現場で働いている人に危険が及ばぬよう、安全に配慮した指示を常に出していく必要があります。

6.事務作業

現場全体を任されている施工管理は、事務作業もおこないます。

具体的な業務内容は、

  • 施工プランの作成
  • 施工計画に関する書類の作成
  • 工期スケジュールの作成
  • スケジュール管理の調整

などと多岐にわたります。

また、現場が完成したあとも「安全確認の書類」「報告書」など、作成しなければならない書類は非常に多いです。

ちなみに「事務作業は施工管理がやるもの」というイメージが強いですが、現場監督も図面を描いたり、写真を整理したりなどといったデスクワークがあります。

施工管理(現場監督)の年収

施工管理(現場監督)の年収

建設業界全体の平均年収の推移を平成20年~26年で見てみると、400~415万円の間を横ばいに伸びていることが分かります。

一方、転職エージェントdodaのデータを見ると、施工管理の平均年収は444.3万円でした。

このことから、施工管理の平均年収は、建設業界の中でも比較的高いことが分かります。年収の差にして40万円ほど変わるため、決してその差は小さくはないでしょう。

また、建設業界の平均年収がほぼ横ばいであることから、業界内の年収は「上がりにくく下がりにくい」という特徴を持っていることが分かります。

年収を上げる方法

年収を上げる主な方法は「施工管理技士の資格を取得する」「経験を積む」の2つです。

最もイメージしやすいのは資格の取得でしょう。施工管理技士を取得することで会社から「十分な経験と知識を持っている」と判断されるため、転職直後でも高い給与を得られます。

また、経験を積むことも年収を上げるうえで大切な要素です。

「どういった立場で何年間の業務を全うしたか」という点は転職面接の際などに必ず見られます。十分な経験があると判断されれば、転職に伴って年収を上げることも可能です。

経験の有無を分かりやすくアピールするために作られたのが施工管理技士の資格ですから、年収アップを目指したい人は勉強をしてみるとよいでしょう。

まとめ

本記事では「施工管理と現場監督の違い」「施工管理’(現場監督)仕事内容」などを紹介しました。

施工管理と現場監督の仕事内容には、あまり大きな違いがありません。強いて言うのであれば「業務範囲の広さ」です。

現場をメインとした現場監督の仕事よりも、現場と現場外の仕事を請け負う施工管理のほうが業務範囲が広いのです。

また、施工管理も現場監督も未経験から挑戦できます。ただ本記事で紹介した通り、たくさんの経験や知識を要するため、まずは現場での実務経験を積むことが大切です。

人口減少と空き家増加の課題

 

 

近ごろ話題になることの多い空き家問題。福岡県大牟田市では、住宅系部門管轄の空き家を活用するために、福祉系部門の民生委員が調査を行いました。空き家の状態を調査し、住宅を必要とする人とのマッチング、他の支援団体と連携して包括的な生活の支援を目指しています。

他の自治体のお手本になりそうなこの取り組み、大牟田市都市整備部建築住宅課の今福信幸さん、西山妙佳さん、NPO法人大牟田ライフサポートセンターの牧嶋誠吾さん、三浦雅善さんにお話を聞きました。

大牟田市の空き家問題と住宅要確保配慮者の実情とは

福岡県大牟田市は、かつては炭坑節でも知られる三池炭鉱が栄え、1960年代には20万人以上の人でにぎわう、日本の高度経済成長を象徴する街でした。しかし閉山と共に人口は減り、現在では多くの自治体と同様に、人口減少や高齢化などの問題を抱えています。

増え続ける空き家問題も深刻です。
大牟田市の今福さんによると、2019年に実施した調査では2912件の空き家が存在し、2016年からわずか3年で1138件も新たに空き家が増えているとのこと。現状のまま利用できる空き家が減少し、修繕が必要だったり利用が困難だったりする建物が増えていることがわかります。

 

大牟田市では、人口の減少とともに空き家の増加も問題になっている(資料提供/大牟田市)

大牟田市では、人口の減少とともに空き家の増加も問題になっている

一方、何らかの事情で住まい探しに困っている高齢者、障がい者、ひとり親世帯、外国人など「住宅確保要配慮者」と呼ばれる人たちも増え続けています。

これらの問題を解決しようと、大牟田市では、2012年から行動を起こし始めました。同年、住まい探しが困難な人たちの入居や生活をサポートする団体としてNPO法人大牟田ライフサポートセンターが誕生。翌2013年には、不動産関係団体や医療・福祉関係団体らと情報を共有し、円滑に居住支援を行うための場として「大牟田市居住支援協議会」が立ち上がりました。現在、協議会の事務局は大牟田市の建築住宅課と大牟田ライフサポートセンターが共同で担っています。

大牟田市では全国の取り組みと比べてもかなり早い時期から見守りや、空き家を居住支援に利活用するためのワークショップを行い、関係者間で問題を共有することが居住支援協議会立ち上げの素地となっていった(資料提供/大牟田ライフサポートセンター)

大牟田市では全国の取り組みと比べてもかなり早い時期から見守りや、空き家を居住支援に利活用するためのワークショップを行い、関係者間で問題を共有することが居住支援協議会立ち上げの素地となっていった(資料提供/大牟田ライフサポートセンター)

 

空き家の実態を調査するために、民生委員と学生が活躍!

現在は大牟田ライフサポートセンターの事務局長であり、当時は大牟田市の職員だった牧嶋さんは、増え続ける空き家を住まいの問題を抱える人たちの受け入れ先として利活用できないか、と考えました。そのためには、まず空き家が「市内のどこに、どれくらいあるのか」の把握と「空き家の老朽状態の確認」をする必要がありますが、市の財政は厳しく、予算もなければ人も足りません。

大牟田ライフサポートの牧嶋さん(右)。かつては大牟田市職員として、住宅部局と福祉部局両方の仕事を経験したため、双方の仕事や考え方も理解した上で「居住支援とは暮らしの基盤を整えることで、決して箱だけを提供するものではない」と話す(写真撮影/りんかく)

大牟田ライフサポートの牧嶋さん(右)。かつては大牟田市職員として、住宅部局と福祉部局両方の仕事を経験したため、双方の仕事や考え方も理解した上で「居住支援とは暮らしの基盤を整えることで、決して箱だけを提供するものではない」と話す(写真撮影/りんかく)

そこで牧嶋さんたちは300人の民生委員(※)に協力を求めることを思いつきました。ところが、当初は相談しても「厚生労働大臣から委嘱され活動している民生委員は、自治体職員の下請けではない」「なぜ私たちがやらなくてはならないのか」と反対意見も多かったのだとか。

「日ごろから築いてきた人間関係を武器に『空き家利活用は地域の問題でもある』ということを何度も説明し、最終的には24校区の内、23校区に協力してもらうことができました。地域で支える認知症の取り組みなど、長期にわたる行政と民間(民生委員)の協働という土壌があったからできたのだと思います」(牧嶋さん)

※民生委員/厚生労働大臣から委嘱された非常勤の地方公務員で、地域住民の立場から生活や福祉全般に関する相談・援助活動を行う。地域社会のつながりが薄くなっている現在、子育てや介護の悩みを抱える人や、障害のある方・高齢者などが孤立し、必要な支援を受けられないケースがある中、身近な相談相手となって、支援を必要とする住民と行政や専門機関をつなぐパイプ役を務めている

 

民生委員たちは地域に精通しているので、地図を見ただけでどこに空き家があるかを把握していることも多い。この空き家調査でデータだけではわからなかった、市内の空き家の位置や数が明らかに(画像提供/大牟田市)

民生委員たちは地域に精通しているので、地図を見ただけでどこに空き家があるかを把握していることも多い。この空き家調査でデータだけではわからなかった、市内の空き家の位置や数が明らかに(画像提供/大牟田市)

さらには、市内の高等専門学校の建築学科の先生に相談し、学生たちに空き家の老朽度調査を実施してもらえないかを相談。結果、かかった費用は民生委員に渡した蛍光ペン代と学生たちのアルバイト代を合わせて、約90万円でした。

 

空き家と、住まいに困っている人たちをつなぐ仕組み

この調査で得られた情報をもとに、牧嶋さんたちは本格的な空き家を利活用した居住支援に踏み出します。
2014年には、住宅確保要配慮者向けWEB情報システム「住みよかネット」を立ち上げました。入居を希望する人と空き家のオーナーをマッチングするだけではなく、入居してからの暮らしも見据えた「居住支援」の相談窓口へとつなげるものです。

「住みよかネット」では、空き家の所有者などから許可を得た物件情報を掲載。借りたい人や購入したい人が物件を探せるだけでなく、問い合わせることで居住支援の窓口につながる(画像提供/大牟田市居住支援協議会)

「住みよかネット」では、空き家の所有者などから許可を得た物件情報を掲載。借りたい人や購入したい人が物件を探せるだけでなく、問い合わせることで居住支援の窓口につながる(画像提供/大牟田市居住支援協議会)

大牟田市の居住支援では、住宅の確保から入居支援まで、大牟田市居住支援協議会が窓口となりつつ、入居後の生活支援に関しては居住支援法人であるNPO法人大牟田ライフサポートセンターなどの支援団体が主となって支援していく体制をとっています。ここまでが住宅施策、と区切ってしまうのではなく、互いに連携をとり、必要なところを補い合いながら業務を分担しているところが特徴的でしょう。

「私たち大牟田市居住支援協議会は、空き家所有者と入居希望者を結びつける『仲人』です。オーナーに行政や福祉の窓口に相談にきた相談者の人となりを紹介しながら、現場でお見合いをしてもらいます。この、第三者が間に入るトライアングルの関係と運用の仕組みづくりが重要なんです」(牧嶋さん)

入居後も支援団体が間に入ることで、オーナーが直接対峙するのを避け、入居者に起こっている問題解決のための相談に乗ることができるわけです。

 

住宅確保の相談から生活支援までの流れ。「居住支援とは、ただ家を紹介するのではなく、空き家物件の確保から、入居サポート、さらには入居後の生活の支援まで、住宅と福祉、両方の支援が必要」だと、牧嶋さんは言う(画像提供/大牟田市)

住宅確保の相談から生活支援までの流れ。「居住支援とは、ただ家を紹介するのではなく、空き家物件の確保から、入居サポート、さらには入居後の生活の支援まで、住宅と福祉、両方の支援が必要」だと、牧嶋さんは言う(画像提供/大牟田市)

住宅の確保には、空き家を提供するオーナーさんを継続して募集しています。
空き家を貸し出すことができれば、オーナーさんはその収入を建物の維持管理に充てることが可能。空き家のまま放置して劣化が進み、倒壊の恐れや相続の際のトラブルの原因になったりするリスクも減らせるので、オーナーさんにとってもメリットです。

オーナーさんから相談が入ると、市役所の建築住宅課の職員と大牟田ライフサポートセンターのスタッフとが一緒に現地に空き家調査に赴きます。

「大牟田市に空き家の相談が寄せられる件数は年間約80件ほど。オーナーさんの希望を聞きながら利用が可能か、取り壊さないと危険なのか建物状況を調査し、使用可能な場合は利活用の道をオーナーさんと共に相談していきます。行政職員が一緒に同行することでオーナーさんも安心して活用を検討できます」(大牟田ライフサポートセンター 三浦さん)

「調査に伺うと、家財道具の処分などを希望されることもあります。市としては特定の会社を紹介することができませんが、NPO法人である大牟田ライフサポートセンターなら直に紹介できるので、オーナーさんも、市としても助かります」(大牟田市 西山さん)

 

大牟田市職員の西山さん(左)と大牟田ライフサポートセンターの三浦さん(右)(撮影/りんかく)

大牟田市職員の西山さん(左)と大牟田ライフサポートセンターの三浦さん(右)(撮影/りんかく)

困っている人たちにとって「本当に必要な支援は何か」を見極める

大牟田市では、居住支援を行う際、相談に来る人たちに必ずお願いしていることがあります。それは、居住支援協議会の事務局である大牟田市の職員と大牟田ライフサポートのスタッフ以外に、メインとなる支援者をつけること。最初の相談時点で支援者が誰もいない場合は、支援団体への紹介も行っているそうです。

また、大牟田市においては近年、ひとり親世帯、特に母子家庭の困窮者が目立つと言いますが、住まいに困っている人の事情はさまざま。単純に高齢者の問題、低所得者の問題、といったように分類して区切れるものではありません。

「住まい探しだけに困っているケースはごくわずかです。多くの場合、仕事やそれに伴う収入、医療・介護の必要性など、さまざまな問題が複雑に絡み合っているため、よくよく話を聞くと、その人に必要なのは住まいではなく、生活に紐づく複数の問題だったりします。

現場でメインとなる支援者とは別に、私たち大牟田ライフサポートでは、面談を通じた適切なアセスメント(その人自身や周りの人、環境に及ぼす影響を把握すること)によって、相談内容の本質はどこにあるのか、必要な支援は何かを見極めるのです」(牧嶋さん)

住まい探しの相談にくる人は、住まいだけでなく、さまざまな問題を抱えている場合が多い。相談者ごとに本当に必要な支援をしていくため、居住支援協議会以外にメインとなって支援をしていく団体をつけるようにしている(資料提供/大牟田ライフサポートセンター)

住まい探しの相談にくる人は、住まいだけでなく、さまざまな問題を抱えている場合が多い。相談者ごとに本当に必要な支援をしていくため、居住支援協議会以外にメインとなって支援をしていく団体をつけるようにしている(資料提供/大牟田ライフサポートセンター)

居住支援を継続していくためのポイントや課題は?

大牟田市の住宅部局と福祉が連携をとって、居住支援を押し進める事ができるのは、以前から協働の土壌があったことが大きいでしょう。さまざまな分野の人が集まって福祉的視点からの空き家利活用などについて話し合うワークショップを開催するなど、コミュニケーションを重ねてきました。

「民生委員だったり、地域の住民だったり、民間の企業とも関わっていく必要があります。居住支援を広げたいと考えるときも、最初の一歩は現場で属人的な関わりをきっかけに動いていくことが大事です」(牧嶋さん)

そして、今後改善すべき点を聞いたところ、間髪を入れずに「運営費です!」との答えが返ってきました。

「基本的に、お金にゆとりのない人を支援の対象者にしています。既にある制度に則った支援には補助金がつきますが、NPO職員の人件費など、運営費を確保していくのも大変だということを基礎自治体にもっと知っていただきたい。居住支援は行政サービスの一環だという認識がもっと広まってほしいと思います」(牧嶋さん)

居住支援だけで事業を成り立たせるのは至難の業。継続的な支援のための運営費を確保していくことが大牟田市のみならず、居住支援の現場の課題といえそうです。

大牟田市都市整備部建築住宅課課長の今福さん。牧嶋さんと一緒に長年大牟田市の住宅施策、居住支援を推し進めている(撮影/りんかく)

大牟田市都市整備部建築住宅課課長の今福さん。牧嶋さんと一緒に長年大牟田市の住宅施策、居住支援を推し進めている

空き家をセーフティネット住宅として活用していくことは、国としても目指しているところです。しかし、うまく推し進められている自治体はまだまだ多くはありません。そんな中で、大牟田市は非常にうまく、住宅と福祉が連携している例と言えます。

300人もの民生委員が空き家調査に動いたり、市の職員とNPO法人が常に一緒に活動を行う大牟田市の居住支援は、常日頃から良好な人間関係を築いてきたからこそ。大牟田市の協働の姿勢は、他の地域にも参考となるヒントがいろいろとあるのではないでしょうか。