株式会社Y's upの不動産業ブログ

賃貸のエアコン交換

入居者とのトラブルでお悩みの大家さん必見!

築古物件の古い設備の交換を希望されたら?

物件の築年数が古くなると、設備の古さも目立ちます。壊されているわけではなくまだ、十分に使用できるものであっても

最新設備との性能の違いは一目瞭然です。

 

今使用している設備が明らかに故障しているとわかる場合には、交換もやむ負えないでしょう。問題となるのは、

故障はしていないけれど設備が古いのが気になるので、新しいものに交換してほしいという入居者からの要望です。

こんな時、大家さんはどこまで入居者の意見を聞き、受け入れるべきなのでしょうか?

 

 

基本的に大家さんは交換する義務はない

結論としては、古いからというだけで、大家さんが設備を交換する必要はありません。その理由と、交換を検討すべき状況に

ついて以下で説明していきます。

 

故障していない場合は義務ではない

賃貸物件は、築年数や設備などのグレードに応じて賃貸を設定しており、入居者もそれを

承知しているうえで賃貸契約を結んでいます。そのため、グレードを上げるための設備交換をお断りする事には何の問題もありません。

ただし、設備の交換を断ることで入居者との間にわだかまりができ、退去につながることもります。

よほど立地が良く入居希望の多い物件では問題ありませんが、そうでない物件であれば設備を一新して入居者の満足度を高めるのも一案でしょう。

特に、長期にわたって居住している入居者の意向には慎重な対応が求められます。

 

また、大家さん側での交換はできないけれど入居者がどうしてもいうときは場合には、入居者負担で交換してもらうという方法もあります。

 

・古設備を交換するなら故障する前に!!

2020年4月、民法改正により第611条賃借物の一部滅失等による資料の減額等の内容が賃料減額請求制度に変更されました。

 

賃借物の一部が故障により使用できなくなった場合、入居者に過失がなければその分の家賃を減額できるというものです。

日本賃貸住宅管理協会が作成したガイドラインでは、ガス給湯気の故障によりガスが使えない場合、4日目から日割りで10%家賃が減額されます。エアコンが作動しない場合は4日目以降、1か月あたり5000円の家賃減額となります。

設備に関して不調の訴えがあった場合には、早めに現地を確認し、故障によって家賃が減額になる前に、修理・交換をするようにしてください。

 

設備工事の費用相場はどれくらい??

例えば、エアコンの設備費用は、14畳までの広さであれば1万円前後が目安となります。ただし、2階以上の階でベランダがない

物件の場合には別途室外機の壁掛け工事が必要です。足場の有無によって、かかる費用は異なります。

配管の化粧カバーは、必須ではありませんが野外の場合はカバーをすることで配管の劣化防止にも繋がります。

長さ2~3メートルで5000円程度です。

このほか、電圧を切り替えたり、ブレーカーを交換したりする必要がある場合には電気工事が必要です。

費用としては数千円から1万円程度です。ベランダがあれば、エアコン本体、標準取付工事2万円程度で設置できると考えていでしょう。

 

まとめ

築数年がたち建物が古くなると、入居者から壊れていない設備の交換を求められることも出てくるでしょう。

そんな時、入居者の要望に応えるべきなのか、どのように立ち回るべきなのか、大家さんとしてこの記事を参考にご一考

いただければと思います。

基本的には、その時のタイミングや状況、費用対効果に応じて判断することになりますが、入居者負担で設備を交換する際は

残置物が後々トラブルの元になることも少なくありません。退去時取り扱いについて、費用負担なども含めきちんとルールを定めて

置くことが大切です。