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いつまで続く?外装塗装のにおい!

いつまで続く?外壁塗装の臭い|原因と対策、赤ちゃんやペットへの影響は?

 

塗料と聞くと、あの独特な刺激のある臭いを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

人によって差はありますが、体調を崩してしまうこともありますよね。

塗料の臭いがいつまで続くのか気になって、外壁塗装を思い留まってしまう人もいるでしょう。

ましてや大人より敏感な赤ちゃんやペットへの悪影響は気になりますし、ご近所との距離が近ければ、苦情がくるのではないかと心配は尽きないものです。

しかし、最近は臭いを抑える工夫がされた塗料もありますし、自分で影響を和らげる方法もあります。

 

 

1 . 外壁塗装工事で臭いが発生する理由

「外壁塗装をするときには、塗料の臭いが気になるのではないか」と、なんとなく不安を感じている人は多いですよね。

塗料の臭いの基礎知識を押さえることで、このあとに続く臭いの対策や影響についてのご説明も分かりやすくなるはずです。

 

臭いの一番の原因は油性塗料に使うシンナー⚡

塗料を構成している成分は、色を着ける「顔料」・グレードや耐久性の決め手となる「合成樹脂」・機能を追加する「添加剤」の3つです。

そしてこれらを溶かして液状にする「溶剤」の種類によって水性塗料と油性塗料に分かれます。

水性塗料は溶剤に水、油性塗料は溶剤に有機溶剤を使用しているものを指します。

有機溶剤はシンナーとも呼ばれ、塗料にはイソプロピルアルコールやメタノールなどがよく使われます。

実は、塗料の臭いの主な原因こそが、このシンナーなのです。

溶剤としてのシンナーには、塗料の防水性を高めたり乾燥を早めたりする効果があり、サビを出にくくすることから外壁のほかに屋根にもよく使用されるという優れた点があります。

しかし、シンナーを長時間吸い続けると健康に悪影響があると分かっており、吐き気・目眩・頭痛・目や喉などの粘膜の不快感というような症状が出ます。

このため、油性塗料を扱う作業は細心の注意が必要とされており、特殊健康診断・作業環境測定・蒸気の発散源対策・作業責任者の専任が厚生労働省から義務付けられているほどです。

 

臭うのは「中塗り」「上塗り」の3日間☝️

塗料の臭いの主な原因がシンナーということは、外壁塗装に油性塗料を選んだ場合、塗装をしている間はずっと臭いがするのでしょうか。この答えはNOです。

塗装の作業は原則的に「下塗り」「中塗り」「上塗り」の三段階に分けられており、下塗りのときは仕上げに塗る塗料の密着性や安定性を高めるための下塗り専用塗料が使われるからです。

下塗り専用塗料には、仕上げの塗料が外壁材に吸収されることを防ぐためのシーラーのほか、

サビ止め効果やもろい外壁材を強固にする効果があるプライマーなどがあります。

下塗り専用塗料にも水性と油性がありますが、油性でも仕上げの塗料ほど臭いが強くないものがほとんどです。

基本的に、「外壁にこの塗料を使いたい」と希望して選んだ塗料は、仕上げの塗料として中塗りと上塗りに使われます。

2回塗る理由は、1回だけだとムラが出たりキレイに発色しなかったりすることが多いからです。

つまり外壁塗装のときに臭いが出やすいのは、油性塗料を選んだ場合の中塗りと上塗りのとき。

 

 

     臭い問題解決の具体策

塗料の臭いが気になるのは、油性塗料を塗装したときの3日間ほどであることが分かりました。

しかし、もし臭わない方法があるのならなるべく臭わない方がいいですよね。

どの方法を選んでもある程度は独特の臭いが出てしまいますが、多くの場合、臭いはご近所に届くより前に飛び散ってしまいます。

それでも、ご近所からの苦情が心配な方もいるでしょう。

しかし、外壁塗装の優良業者は作業を始める前にご近所を回って工程と注意点を説明してくれるので、その点はあまり心配しなくて大丈夫ですよ。

 

水性塗料を使用してもらう

「油性塗料のシンナーが臭いの主な原因なのだから、水性塗料を使えば臭いを減らせるのでは?」と考える方もいると思いますが、水性塗料も有機溶剤をまったく含んでいない訳ではありません。

水性塗料は「臭いがない」わけではなく「臭いが少ない」のが実態なのです。

塗料には1液型と2液型という分類があります。これは文字通り、1つの液で塗料として使えるか、2つの液を混ぜ合わせて初めて塗料として使えるかの違いを表しています。

2液型は塗膜が硬く耐久性に優れるという利点があるのですが、1液型より臭いが強いものが多く、臭いが心配な方は1液型を選んだ方がいいでしょう。

 

換気に配慮した順番で施工してもらう

外壁塗装をするときは、窓やドアに養生を施します。

養生とは、建築現場などで作業の目的部分の周囲を汚れや破損から守るために保護すること。

外壁塗装の場合は塗料が外壁以外に飛ばないよう、窓やドアにビニールシートなどをかけて養生テープで留めて保護します。

養生は塗装を手際よく美しく仕上げるために必要な工程ですが、一時的に窓が開け閉めできなくなることがよくあります。

この状態で塗料の臭いが住宅内に充満すると、換気ができなくて気分が悪くなってしまうこともありますよね。

この点が心配で、外壁塗装に踏み切れない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、窓を開け閉めできるように養生することは可能です。

外壁塗装ではドアも養生しますが、ドアが開け閉めできないと住宅への出入りができなくて困ってしまうので、養生したまま開閉できるように施工します。

これは窓にも使えるやり方なのです。

換気ができないことが心配な方は、業者にハッキリと窓が開け閉めできる養生を希望しましょう。

 

人体やペットへの影響は?

塗料の臭いがどれくらい苦手かは個人差が大きく、同じ塗料でも平気な人もいれば耐えられない人もいます。

平気な人からすれば、耐えられない人は大げさにいやがっているように見えるかも知れません。

しかし、耐えられない人は本当につらくて拒絶しているので、「これくらい我慢しろ」とか「わがままを言うな」などと無理を言ったり責めたりしないように心がけましょう。

そして、身体が大きい人間の大人でも辛くなる人がいるのですから、より小さくて敏感な赤ちゃんやペットは、さらに塗料の臭いの悪影響を受けやすいと理解してあげてください。

 

大人より臭いに敏感な赤ちゃんやペットがいる場合

赤ちゃんやペットは、マニキュアの除光液に含まれるシンナーでも体調を崩してしまうことがあります。

塗装作業中にシンナーの悪影響を受けてしまう可能性は高いでしょう。妊婦さんがシンナーを吸って胎児に悪影響が出るという具体的なデータはありませんが、基本的に妊娠中は体調を崩しやすいので、妊婦さんもなるべくシンナーを吸わない方がいいといえます。

赤ちゃんや妊婦さんがいる場合は、塗装作業がすべて終わるまで別の場所で暮らしてもらうのが理想的です。

実家や親戚などの親族の家を頼るほか、ウィークリーマンションのような短期賃貸物件を利用してもいいでしょう。

ペットがいる場合は、ペットの様子をよく観察してから判断してください。

ペットは体の大きさや苦手な環境が種類や個体ごとにまちまちなので、シンナーをまったく気にしないこともあります。

逆にとても苦手なこともあるので、様子がおかしければすぐ換気してあげてください。

 

塗料の臭いが気になったら我慢せずに対策しましょう

外壁塗装工事で臭いが発生する主な原因は、油性塗料に有機溶剤として含まれるシンナーです。

シンナーを長時間吸うと吐き気や目眩などの健康被害が出やすくなります。

とくに赤ちゃんやペットは悪影響を受けやすいので、塗装作業中は住む場所を変えることも考えてみてください。

塗料の臭いに配慮してくれる業者を選ぶポイントは、親身に分かりやすい説明をしてくれて、現場管理者が毎日来てくれるかどうかです。

塗料の臭いの感じ方は人それぞれなので、辛いと感じる人は我慢せずに対策を取りましょう。